ちょっと愚痴っていいだろうか

 どうやら私は一番にはなれない人間らしい。
 愛されてはいるんだが、いつも二番なんだ。

 欲張りなのかな? これで満足しなくちゃいけないのかな?

 どうすりゃいいんだ。
 
 叶わない恋だって分かってるけど、あんたとあの子が話すの見ると嫌なんだよ。あの子にいっぱい話しかけて、いっぱいあの子に笑いかけて。
 私にはどうしてしてくれないの。

 するんだったら私のいないところにしてよ。

 そんなことできないって分かってる。あんたは私の気持ちに気づいていない。私がそんな素振りなんてしないから。
 二番だったら百番のほうが何倍も嬉しいよ。
 まだ諦められるもん。

 あぁ、嫌いになりたいよ。
 気がついたら、「会えるかな」なんて思って職員室前通って。つい、目であんたを追っちゃって。
 馬鹿みたいだね。
 いつも私だね。ひとりで舞い上がるのも、泣くのも。
 あんたの頭の中にきっと私はいないんだろうな。その変わり一番の子がいるんだろうね。もしかして二番だと思ってるのは私の妄想かな。あんたのランクにさえ、私は入っていないのかな。

 誰かが、私の事「好き」って言ってくれたら、その子を好きになれるかな。あんたを忘れることが出来るかな?
 そんなこと出来るかな?
 こんなにも四六時中あんたのこと考えて、もしこんなこと言われたらこう言おう、とか考えて、そしたらこう返してくれるかなって想像して。
 ひとつも現実にはならなくって。


 一番の子はあんたの事好きじゃないんだから。私に振り向いてよ。

 何で、私がこんなにも惨めにならなくちゃいけないのさ。

 世界は不平等に廻りすぎなんだよ。

 私なんか、可愛くもないし、頭だって普通だし。眼鏡だし。身長高いし。


 
 もう、疲れちゃった。
 じゃあ、もう諦めようか。

 それも一つの選択だよね。
 何度、同じこと考えたんだろう。

 でもそれしかないんだよ。
 もう、これ以上、私は傷つきたくないんだよ。

 恋なんてしなきゃよかった。


 伝えられるものなら、伝えたかった。でもそんな勇気ないし。いつも冷たく当たってるのに、引かれたら嫌だもん。
 私は弱い子なんだもん。
 誰も気づいてくれない。こんな私に気づいてくれない。

 誰も私なんか、知らない。